日陰の土地に建てる家は設計次第
設計士の多くは日陰となる場所に家を建てたがりません。
そこには太陽高度が低くなる冬に直射日光が入ってこないからです。
一番、直射日光を入れたい冬に。
なので、彼らは家を建てる敷地が、日当たりが悪そうな場合、
せめて2階には陽当たりを得ようと2階建てを提案します。
あるいは、あなたがこれから土地を探すのだとしたら、
直射日光を阻害されることがない南向きの土地を優先してすすめるか、
直射日光が確保出来そうな広々とした土地をきっとオススメするでしょう。
しかし、これらの提案は決してベストな提案ではないし、
コスト的にも負担がかかりやすくなることから
私的にはこれらと180°反対の提案をさせていただきたいのです。
こんにちは。
奥山恵美子です。
まず平屋が建てられるなら
たとえ日当たりが悪い土地でも平屋を提案しますが、
これは、その方が未来に渡って暮らしやすいからです。
子供部屋も、
2階にあるより1階にあった方が小さいうちから使えるし、
子供たちに自分のものを自分の部屋に持っていってもらいやすいですしね。
結果、リビングは片付きます。
寝室やクローゼットだって
2階にあるより1階にある方が何かと便利ではありませんか?
毎日のこととなれば、いちいち上に行くのってホント面倒なものです。
家事動線も上下移動がなく水平移動だけなら、
ずいぶんと楽になるのは明らかですね。
これらはほんのちょっと想像したら分かることだと思いますが、
最悪なのは歳をとってからだと思います。
健康な状態の今はこんなこと想像もつかないと思いますが、
誰だっていつどのタイミングで足腰が悪くなるかわかりませんし、
そうなれば2階に上がるのは苦痛になります。
で、その時に下に部屋が足りないとなれば
改築に加えて増築までしないといけなくなり、
大きな出費も考えられます。
空っぽになった子供部屋が下にあれば
そんな無駄な出費をせずに済みますね。
以上のような理由から
基本、平屋を提案したいというわけです。
そして、南向きや広い土地を提案しない理由は
コストを出来るだけ抑えて家づくりをするためです。
南向きの土地は一番人気なので割高に価格が設定されているし、
広くなればなるほど土地の値段は上がってしまうし、
広くなれば土地代だけじゃなく外構費用も高くなるし、
固定資産税も高くなりますからね。
南道路の土地で部屋を南に配置して大きな窓なんてつくってしまうと、
「私の家の中を見てー!!」状態になってしまって、
プライバシーもなにもありませんからねー。
もちろん防犯的にも危険度が増します。
で、見られないようにするためや敷地に侵入しにくくするための工事に
多額のお金をかけざる負えなくなり、
終わってみると、家以外に余分なお金をずいぶんかけてしまった・・・
なんてことになってしまいます。
✔️「明るい=直射日光」じゃなくてもいい
例えば、玄関や廊下などは明るいに越したことはありませんが、
かといって、それが直射日光じゃなきゃダメってことはありません。
それと同様に、寝室にも直射日光がどうしても必要なわけではありません。
通常、寝室は夜使う部屋ですしね。
また、子供部屋も同じことです。
明るくしないといけませんが、
その手段が直射日光である必要はないと思いませんか?
書斎や仕事部屋も同じですが、
ガンガン直射日光が入ってくると日や時間によって光量にムラが出て
勉強や仕事をするにしてもなかなか集中出来ませんからね。
そんなわけで、各自のお部屋は
直射日光にこだわらずにつくってもいいと思っています。
もちろん暗いのだけは絶対に避けたいことですけどね!
これらの部屋の配置にこだわらなければ、
土地選びもしやすくなるし間取りの幅もずいぶんと広がるでしょう。
また、土地取得コストも抑えられるし、
より暮らしやすい家をコストを抑えながら建てることが出来るでしょう。
なので、これから家を建てる方は
部屋の向きにまでこだわる必要はないとお考え下さい。
家は直射日光が本当に必要な場所だけ
南向きでつくることが出来ればいいわけですから。
それでは、、、
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