ただ単に窓をなくしているわけじゃない
こんにちは。
雨の日は
輝く晴れの日のよさとは違う
しっとり落ち着く雰囲気がいいと思う
おくやまえみこです。
さて、
ご覧いただければ分かるように、
弊社のお家の多くは、
家の正面であるファサードに窓がありません。
そして、もっと細かく言うと、
窓がないだけではなく、
キッチンや洗面、お風呂などの換気扇や、
エアコンの穴や配管、そして雨樋といった部材なども、
一切正面にありません。
もちろん、それには、
いくつかの理由が存在するので、
今回は、そのことについて
お伝えしていきたいと思います。
まず、1つ目の理由が、
「明るさを十分に確保するため」です。
窓がないのにちょっと意外な理由ですよね。
窓の役割は、光と風を家の中に採り込むことなのですが、
とはいえ、正面に窓をたくさんつくり過ぎても、
また、むやみやたらに窓を大きくしても、
その分、たくさんの光が入ってくるわけではありません。
なぜなら、
外から家の中が丸見えになってしまいますから
その状態を防ぐために、
カーテンをするからですね。
そうなると家の中が薄暗くなると同時に、
風通しも悪くなってしまいます。
それゆえ、大きな窓は、
基本的には人目が気になりそうな場所にはつくらず、
カーテンを付ける必要がない場所につくることを心がけます。
結果、最小限の窓の数で、
光を家全体にまんべんなく届けてくれるようになります。
もちろん、窓のつくり方は、
道路の方向や隣家によって異なってくるので、
全部が全部こうできるというわけではないのですが、
共通して言えることは、
光の採り方(窓のつくり方)は敷地のあり方に合わせて
変えなければいけないということです。
2つ目の理由は、
「防犯性を高くするため」です。
一般的に建てられているお家の多くは、
窓を見ただけで間取りが分かってしまいます。
どこがリビングで、どこがキッチンで、どこが和室で、
どこが寝室で、どこが子ども部屋で、どこが水回りなのかが・・
また、間取りが分かってしまうということは、
イコール夜になるとどこに誰が居るのかまでも、
具体的に分かってしまうかもしれない・・
ということでもあります。
それゆえ、窓を正面につくらないようにしたり、
あるいは、つくらざるを得ない状況だとしても、
単に窓を見ただけでは、
家の間取りが分からないように
窓を設計する必要があるんですよね。
さらに、日当たりが良い土地の場合、
2階につくったベランダで、
洗濯物を干しているお家が多いと思いますが、
人目にさらされた場所で洗濯物を干すのも、
決して防犯的に良いとも思えません。
衣類を見れば、家族構成だけじゃなく、
どんな仕事をしているのかまで、
分かってしまう可能性があるからです。
それゆえ、少しでも防犯性が高めることも、
同時に考えながら間取りをつくっている
というわけなんですよね。
結果、プライバシーが担保された
居心地のいい住まいを実現すると同時に、
安心に暮らすための高い防犯性も実現し、
かつ生活感を消すことで、
より美しく景観を維持しやすくしているというわけですね。
いかがですか?
日々の暮らしを、より充実させるためには、
窓のつくり方に配慮することが
いかに大切なことであるか、
お分かりいただけたのではないでしょうか?
ということで次回は、
少し視点を変えたところから、
基本的に家の正面に窓をつくらない理由の
続きをお伝えしていきたいと思います。
それでは、、、
シンプルノート市川スタジオ
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